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ながら泌尿器科|岐阜市長良東
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テストステロンを補充すれば男性の性欲は回復する?
2026.08.05
こんにちは、岐阜市長良東にある“ながら泌尿器科”の尾崎由美です。
男性ホルモンであるテストステロンが、男性の性機能で重要な役割を果たしていることは、多くの研究によって明らかになっています。
今回は、テストステロンと男性の性欲の関係についてご説明します。
テストステロン値と性欲
テストステロンは、脳のアンドロゲン受容体(主に視床下部や大脳辺縁系領域に分布)に作用し、男性の性欲をコントロールしています。このため、テストステロン値が下がると性欲も低下しやすくなると考えられます。では、どのくらいテストステロン値が下がると性欲が低下するのでしょうか。ある報告によると、総テストステロン値が230ng/dL以下になると性欲低下が生じやすいとされています(N Engl J Med. 2010 Jul 8;363(2):123-35)。なお、日本のLOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)の診断基準では、総テストステロン値が250 ng/dL以下を低値と定義されています。このため、230ng/dL以下はかなり低い値と言えます。
テストステロン補充療法と性欲
2005年から2022年に行われた複数の研究をまとめたメタアナリシスでは、テストステロン補充療法によって性欲が有意に改善したと報告されています(Sex Med Rev. 2025 Oct 4;13(4):433-455)。ただし、すべての男性で性欲が改善したわけではありません。総テストステロン値が350ng/dLより高い男性の場合、テストステロンを補充しても性欲の改善は認められなかったと報告されています。
性欲低下を改善させるためのテストステロン補充療法の治療指針
これまでの報告を受けて、2024年に開催された性機能に関する国際学会(ICSM2024)では、「総テストステロン値が350ng/dL以下の男性で性欲低下がある場合、テストステロン補充療法を行うことが推奨される」と提言されました。
テストステロンを補充すれば誰でも性欲が高まると思われがちですが、実際に性欲の改善が期待できるのは、総テストステロンが350ng/dL以下の場合です。ただし、テストステロン値は個人差が大きいため、必ずしもこの基準値だけにとらわれる必要はありません。
もし性欲が低下している方や、テストステロン補充療法を受けるかどうか迷っている方は、どうぞお気軽にご相談ください。