診療内容

SEXUAL CARE性機能ケア
性の悩みはデリケートです。そのため、人に話すことをためらう方も少なくありません。「これって普通なのかな?」「誰かに知られたらどうしよう」「こんなこと、相談していいのかな」そんなふうに感じることもあると思います。
当院では、性機能の専門医が相談から治療まで丁寧にサポートいたします。
プライバシーは徹底して守りますので、外部に情報が漏れることはありません。
通常の診療時間内でも性機能ケアの診療を行っておりますが、より安心してご相談いただける環境をご希望の方には、土曜日午後の個室での診療をご案内しております。 どうぞ安心して、最初の一歩を踏み出してみてください。

よくある性機能の悩み
- 勃起力の低下
- 男性ホルモンの低下が心配
- 膣の中で射精できない
- 膣が濡れにくい
- 性交時の痛み
性機能ケア外来に関するコラム
男性のお悩み
勃起力の低下
性行為のときに、勃起の硬さが不十分、もしくは勃起を持続できない状態が続く場合、勃起障害(ED)の可能性があります。
検査
勃起は健康のバロメーターであるため、勃起力が低下したときには、何らかの病気が潜んでいる可能性があります。
当院では、EDの原因を調べるために、血液検査などを行っています。
治療
内服薬(PDE5阻害薬)
PDE(フォスフォジエステラーゼ)5阻害薬は、陰茎の血管を拡張させて、勃起の硬さや持続を改善させる効果が期待できます。バイアグラ®、レビトラ®、シアリス®があります。
一人ひとりに適した、効果的な薬剤、服用方法をご提案します。
陰圧式勃起補助具
PDE5阻害薬の効果が不十分な場合、薬の飲み合わせの問題などでPDE5阻害薬が使用できない場合に行う治療です。
陰茎にカップを当て陰圧状態にし、陰茎の血管を拡張させ勃起させます。勃起したら、陰茎の根本にゴムバンドなどを装着します。バンド装着時間は30分以内です。
国内で医療器具として認可を受けているVigorを取り扱っています。
陰茎海綿体自己注射
陰茎の血管を広げる薬(プロスタグランジンE1)を、陰茎に直接注射して勃起させます。勃起持続時間は30-40分間程度です。PDE5阻害薬を内服しても十分効かない、あるいは前立腺がんや膀胱がんの術後の方に行う治療です。
ご自身できちんと安全に注射できるまで、当院で練習を行います。
パフォーマンスリング
PDE5阻害薬や陰茎海綿体注射で勃起はある程度改善したけど、硬さや持続がもうひとつというときに、このパフォーマンスリングを試されたら良いかもしれません。パフォーマンスリングを陰茎の根本に巻きつけることで、陰茎の血液が流出するのを防ぎます。勃起の硬さや維持の改善が期待できます。従来のリングの使用時間は30分程度でしたが、パフォーマンスリングは2-3時間の装着が可能です。また、装着したままで射精も可能です。
当院ではFirmTech社のパフォーマンスリングを取り扱っています。
男性ホルモンの低下が心配
男性ホルモンの低下によって、①こころの症状(記憶力低下、イライラ、仕事のやる気の低下など)、②体の症状(筋肉の減少など)、③性機能の症状(性欲低下、ED、朝立ちの減少)が生じることがあります。男性ホルモンを補充することで症状の改善が期待できます。
検査
血液検査で、男性ホルモンのテストステロン値などを検査します。
治療
男性ホルモンの塗り薬
男性ホルモンを皮膚に塗って、男性ホルモンを増やす方法です。グローミン軟膏®、1UPフォーミュラ®があります。グローミン軟膏はテストステロン含有量1%ですが、1UPフォーミュラは5%と高いため、1UPフォーミュラによる治療効果はより高いことが期待できます。
1UPフォーミュラはテストステロン治療認定医のみが処方できる薬です。
男性ホルモン注射
エナルモンデポー125mgあるいは250mgを、2-4週間ごとに注射します。
漢方薬
補中益気湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、桂枝茯苓丸などがあります。
男性のお悩みに関するコラム
女性のお悩み
膣の中に挿入できない
骨盤底の筋肉が過剰に緊張してしまい、膣へ挿入ができない状態をワギニスムスといいます。
ワギニスムスの影響で、挙児を得られなかったり、自信が持てずに苦しむ女性は、めずらしくありません。
原因は、挿入に対する不安が影響している場合が多くみられます。
治療
腟ダイレーター・骨盤底筋体操
当院では、腟ダイレーター、骨盤底筋体操などの治療を行います。
焦らず、あきらめずに治療を進めることが重要となります。
性交時の痛み
腟の潤滑が十分でない場合は、性交時に痛みを感じやすくなります。
原因として、緊張や女性ホルモンの低下、もともと腟の潤滑の分泌量が少ないなどが挙げられます。性交時に少しでも痛みを感じると、次も痛くなるのではないかと不安になり、性行為そのものを避ける傾向が生じます。
痛みがないように、日頃から潤滑剤を十分に使用することが重要です。
治療
潤滑剤
リューブゼリー®、モイストケアジェル®など水溶性潤滑剤を使用します。
女性ホルモンの腟錠
閉経などによる女性ホルモンなどの低下によって、尿道や腟などの周囲に乾燥感、痛みが生じることがあります。この状態をGSM(閉経関連尿路性器症候群)といいます。GSMの治療には、保湿剤、女性ホルモンの腟錠、男性ホルモン軟膏などを用います。