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ながら泌尿器科|岐阜市長良東
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どんなときに尿に血が混ざる?
2026.03.16
こんにちは、岐阜市長良東にある“ながら泌尿器科”の尾崎由美です。
健康診断を受けた際に、思いがけず「尿に血が混ざっています」と言われたり、ご自分の尿が赤いことに気づいたりすることがあります。目で見て分からないほどの軽い血尿で、痛みもない場合は、「放っておいても問題ないのでは」と考えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、たとえ目で確認できない程度の血尿であっても、痛みがなくても、生命に関わる病気が隠れている可能性があります。
尿は腎臓で作られ、その後、尿管を通って膀胱に貯まります。ある程度膀胱に尿が貯まると、膀胱から尿道を通って体の外に排出されます。尿に血が混ざるときは、この尿の通り道である腎臓、尿管、膀胱、尿道のどこかから出血していると考えられます。
尿に血が混ざる原因としては、膀胱炎などの炎症、結石、がん(悪性腫瘍)、腎臓の働きの異常などがあります。たとえば、膀胱炎などの炎症では排尿時に痛みを感じることが多く、結石では腰や背部に痛みを伴うことがよくあります。一方、がんによる血尿の場合は、痛みを伴わないのが特徴です。また、腎臓の働きの異常による血尿の場合は、尿検査で尿タンパクも混ざることがあり、この尿タンパクの有無が診断する上で重要な手がかりとなります。
泌尿器科ではまず、尿検査や超音波検査を行います。尿検査では出血の程度や尿タンパク、炎症の有無を調べます。超音波検査では腎臓や膀胱に腫瘍、結石などの異常がないかを確認し、さらに膀胱の中に尿がたまり過ぎていないかもチェックします。もし尿を十分に出しきることができない場合、膀胱炎が繰り返し生じて、尿に血が混ざることがあります。そのようなときには、膀胱炎などの炎症への治療だけでなく、尿をきちんと排出できるようにする治療も並行して行う必要があります。さらに必要に応じて、尿中細胞診、血液検査、CT、MRI、膀胱鏡などの検査も行います。
尿に血が混ざった場合、特に注意が必要なのが膀胱がんです。小さな膀胱がんは超音波検査では見つからないことが多く、また、膀胱がんがあっても、尿中細胞診で陽性とならない場合があります。このため、膀胱鏡という内視鏡検査がとても大切です。膀胱鏡では、細くて柔らかいファイバーを尿道口から挿入して、尿道や膀胱の中を直接調べます。
尿に血が混ざると指摘されたものの、これまで検査を受けないまま過ごしてきた方も多いと思います。当院では、膀胱鏡による痛みや恥ずかしさをできるだけ軽減できるよう、さまざまな工夫を行っております。どうぞお気軽にご相談ください。